■2005年7月9日 読売新聞 |
遺伝子組み換えナタネ、5府県の内陸部にも 輸入された遺伝子組み換えナタネが長野県など内陸部で広く生育していることが9日、市民団体「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」(東京)の調査結果で分かった。 この調査は、同キャンペーンの活動に賛同した生活クラブ生協など4つの消費者団体が全国23都府県で行った。市民団体による全国規模の調査は初めて。道端などに生えていたナタネを採取。たんぱく質を分析する1次検査を実施したうえで、調査機関に委託してDNA検査を行った。 その結果、特定の除草剤をまいても枯れない性質を持つ遺伝子組み換えナタネが千葉、長野、大阪、兵庫、福岡の5府県14か所で育っているのが見つかった。福岡や兵庫では市街地で生育していた。長野県では長野市のほか、茅野市や岡谷市、下諏訪町で見つかった。 食用油の原材料となるナタネはほとんどを輸入に頼っており、輸入相手国のカナダでは遺伝子組み換えナタネの栽培が広がっている。遺伝子組み換えナタネは、日本国内では一般に栽培されておらず、加工用に輸入されたナタネが、道端にこぼれ発芽したとみられる。 同キャンペーンの天笠啓祐(あまがさ・けいすけ)代表は、「これまで茨城・鹿島港や千葉港、名古屋港などの港湾地域では見つかっていたが、内陸部や住宅街でも育っているのが分かり、驚いている。これだけ入り込んでいると、遺伝子組み換えではない西洋ナタネや在来ナタネ、カラシナなどとの交雑が心配される」と話している。 この結果について環境省では、「直ちに生態系への問題があるとは言えない」としながらも、「こぼれ落ちた遺伝子組み換えナタネが、今後、在来種を駆逐して広がっていかないか、監視を続けていく必要がある」とし、同省で調査を継続していく方針だ。
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